小島さんのセキュリティホールmemoより.インプレス InternetWatch の記事「今知っておくべき危険 〜 常時接続時代のセキュリティ : 第15回 不正コピーに関する判決の見方」なんだけど、請求側が3倍の値段をふっかけて請求していたとかいう話にも結構興味あるんだけど、それよりなにより、この記事書いている人が あまりにも法律知らないで書いているのがちとビックリ。というか法律・交渉の上面しか見ていないという超底レベルな主張だという気がしますな。
まず弁護士法第七十二条(非弁護士の法律事務の取扱い等の禁止)についてなのですが、具体的にACCSがどのような活動をしたということがこの記事には書かれてません。具体的にどの部分が非弁(非弁護士)の活動になっているのかをしっかり書いてほしかったです。推測ですが、裁判前の弁償しろと主張したのは各々のソフトウェアの会社であって、その請求の代理になっていたのは弁護士になっていて、その請求する側3社に情報提供したり弁護士を加えて意見調整を行なったのが ACCS だと思うんです。この場合は、ACCS には非弁問題はもちあがらないでしょう。また、仮に請求側と請求先の間の仲介を ACCS が行なったという場合、 ACCS に弁護士がいるかどうかということや、ACCS がどのように形成されているのかということも問題になったりします。ちと違う畑から話を持ってくると、債権回収団体というのが世の中には存在して、もともともその債権回収団体は弁護士業務を行なっていた株式会社だったが、非弁問題があがってきて、生協のような民法上の団体である組合となって、その組合に債権回収を依頼する企業が加入して債権回収を委託するという方式になっているんです。 ACCS 自身も社団法人で、団体に参加する企業からの委託になっているとしたら、これもまた非弁問題はないのです。この辺に関しては、高杉良の小説「消費者金融」を読むとよくわかるでしょう。それ以前に ACCS で活動しているひとが弁護士だったら、非弁問題はまったく関係ありませんね。
あと恐喝の方なのですが、恐喝というより恐喝未遂かもしれません。恐喝未遂もかなり微妙なのですが、請求額をそのまま取得 (財物の交付) が完了していないので未遂になるんでしょう。実際に不正なコピーと利用を行なっているという証拠をもった上で訴えているわけですが、裁判の結果、本来の損失よりかなり多め (約3倍) の請求をしていたということになるので、この差額がどうなるかが微妙でしょう。請求側がマトモな調査を行なった結果この額だったとか、約款というか End user license agreement に「3倍の額請求する」と記載して、約束どおりに請求したとしたら、まぁしかたないかもしれませんがね。いづれにせよ、請求した額が支払われていないんだから、恐喝未遂というより名誉毀損の可能性はありますが。ちなみに、不正コピー・利用を行なっていないにも関わらず、請求と公開を行なった場合は、その調査がどうだったかに関わらず、名誉毀損は確実でしょう。一応、請求先は不正なコピー・利用をしていたわけだから、差額分が名誉毀損だと主張することは可能かもしれませんが、名誉毀損を訴えてもなんか不自然ですがね。
「とんでもない額をふっかけられるかも」ということを主張した有意義な記事ですが、その裏付けが甘すぎて、後味悪い印象を持ってしまったんですが…。
またまた小島さんのセキュリティホール memo の文章より。確かに lpd を受け入れることができるプリンタとかがターゲットになることは間違いなさげだけど。実はウチにもこの脅威に怯えるべき物がある。それは… IP 電話端末 :-)コイツがまた困ったところに telnet, http が accept everywhere な状態になっているんだな。いつ有線にタレ込もうか悩んでいるだけどね。
んで疑問なのが、こういうデバイスってキチんとファームにパッチがあてられるようになっているのかどうか不思議でしょうがないんです。昔、東京めたりっく のときに使っていた NAT ルータ付き ADSL modem だとtftp かナニかでパッチ当てられるようになっていたんだけど、このIP電話の端末に関してはどうなっているのか不明でしかたない。